第9回 三元交雑種 編

学問所通信 特集コーナー

今回は当店がもう長年取り扱いをさせていただいている小手川豚トンポークに
ついてご紹介していきます。ぜひご覧ください。

第9回 三元交雑種 編

大分県豊後大野市犬飼町 小手川豚トンファーム

小手川豚トンポークを育てている小手川豚トンファーム産は、大分県豊後大野市
の犬飼町というところにあります。

九州食肉学問所の本社からは車で約30分ととても近いんですよ。

小手川さんとお付き合いをするようになってから、小手川さんも当店から
定期的に自分の育てたお肉を購入して、ご自分たちでも、またご友人にも
召し上がっていただいているようです。

家族経営で小さな農場ですが、おいしい豚肉をしっかりと生産していただいています。

三元交雑種の豚の飼育について

読んで字のごとく、3種類の豚を掛け合わせた雑種ということです。いわゆる「雑種強勢」を利用して、効率よくおいしい豚肉を生産しようというものです。
LWDのLはランドレース(デンマーク原産)のメスです。これにWの大ヨークシャー(英国原産)のオスを掛け合わせます。
そして誕生するのが、LWです。このLWのメスに、デュロック種(D、アメリカ原産)を掛け合わせます。

そして生まれてきた子豚がLWD、三元交雑種となります。

これが一般的にお肉屋さんで販売される「白豚」となります。
雑種である白豚と比較されるのが、「黒豚」です。

黒豚について

黒豚はバークシャー純粋種です。
純粋種は雑種にくらべて飼育がとても難しいといわれています。一回に出産する子数がすくなく、発育が遅いのです。ただし、黒豚は脂身の甘み、赤身のきめ細かさは絶品です。
そのためとても高価なものになります。


白豚は逆に多産(一回に14~6匹)で、発育が早いので低コストで生産できます。三元交雑種では、デュロックという赤身がおいしいとされる豚をかけることで、おいしさも増しています。
きちんと丁寧に育てられた白豚肉。これが実においしいのです。

簡単に説明したところで、豚の飼育についてみていきます。

豚の飼育について

大きく横たわっているのが、母豚(ぼとん)のLWです。
母豚は妊娠してから4ヶ月程度で出産します。
生まれた子豚(LWD)は26日間ほど、母乳で育てられます。

生まれてまもないのに、人が近づいたりすると、いっせいに小屋に逃げ込んだりします。

子豚は生後一ヶ月後で、離乳されます。
離乳直後は、ミルクを与えます。

その後、とうもろこしなどを原料にした飼料で肥育されます。子豚と離れた母豚はすぐに種付けされ、次の出産準備に入ります。

子豚は生後180日程度で110kg程度に成長します。

この時点で豚は出荷されていきます。パッカーと呼ばれる業者をへて、お肉屋さんに納品されます。

次回は豚肉のおいしいお買い求め方についてです。