第8回コラム:糖質制限効果~どうして糖質制限で成績が伸びるのか

三島学先生
糖質制限食コラム
子供の糖質制限

第8回コラム
糖質制限効果~どうして糖質制限で成績が伸びるのか

いきなり、引用からはじめます。

 「三島先生のご著書に出合い、中3の11月からですが息子の食事を変え、塾を辞めさせて市販の問題集中心の受験勉強をさせました。結果、偏差値10アップ、第一志望校はじめ、全受験校合格!三島先生に感謝してもしきれません‼」(2/20FBグループ「子供の糖質制限」のコメントより)

 一方、「国立2次試験を目前にして、昨夜から鼻炎がひどく、頭痛気分不良で、勉強どころではなくなったよう。食事にも気を付けてきましたが、本人がどこかで糖質とっているのか。」(2/20・FBのメッセージより)

 毎日、何気なく食べているものでも、その選択を間違うと、こんなにも大きな差が出てしまうという好例です。どちらも同じポルシェですがガソリンが悪ければ走りに大きな差が出てしまうのです。

 前置きが長くなりますが、もうひとつ。本当に驚きました。大坂なおみさんがサーシャ・バイヤとのコーチ契約を解消したというニュース(2/13)です。全米・全豪テニスの連続制覇はバイヤのコーチングの賜物と私は思っていたからです。案の定、そのすぐ後に行われたドバイ・デューティフリー・テニス選手権では屈辱の一回戦敗退でした。バイヤの指導にはテニスの技術はもちろん、動きやすい体形を作った「糖質制限」のもう一つの効果、メンタルの維持も含まれているわけで、欲望のままに「カツドンのどか食い」とかしてしまったら、大坂なおみはどうなるのだろうと老“爺”心ながら心配してしまいます。(速報:大坂なおみ、新体制1勝!ジェンキンス新コーチが試合中に助言 BNPパリバ・オープン9日、米カリフォルニア州インディアンウェルズ)女子シングルスで2連覇を狙う第1シードの大坂なおみ(21)=日清食品=は初戦の2回戦でクリスティナ・ムラデノビッチ(25)=フランス=を6-3、6-4で下した。)

 さて、お約束、「糖質制限でなぜ子供の成績が伸びるのか」について書いてみます。

 歴史の暗記も、計算で使う公式も脳が管理しています。その脳は、乾燥重量で脂質とタンパク質が6対4でできています。そして、脳を動かすエネルギーはブドウ糖とよく言われますが、糖質を使うとただでさえ不足がちなビタミン・ミネラルを浪費します。また血糖値の乱高下を引き起こすので、暴力的になったりうつ状態に陥ったりします。脂質から作られるケトン体を使う方が断然効率がいいのです。すなわち、糖質過剰の食生活を慎み、肉、卵をしっかり摂り、腸内環境のために適量の青菜を食べることが大事なのです。

 「本を読みました。」「ユーチューブを見ました。」と入塾していただいて3ヶ月、糖質制限効果で塾生もご家族も見違えるように変化していきます。ほおの線がシュッとしまり、肌はピンク色に輝いてきます。外見が変わると同時に、内面も変化しているはずです。脳は、1ヶ月で40%が入れ替わります。だから、3ヶ月後には別人の脳になっているわけです。性格が穏やかになり、集中して勉強ができるようになるのです。小学生だろうが高校生だろうが年齢に関係ありません。一日も早く糖質制限を始めることをお勧めします。

 糖質制限は難しくありません。肉や卵をしっかり食べていれば問題はないのですが、中には吸収力の弱い方がいて、同じものを食べているのに効果が出ないというケースも見られます。特に、女性は生理があるので、男子以上に鉄分補給が必要になります。食べているのに栄養不足になるのが「新型栄養失調」です。現代の食事はビタミン・ミネラルが不足がちになります。そこでサプリメントも勧めることがあります。塾の机の上には、マルチビタミン&ミネラルや、ビタミンC、Dが常駐しています。そして、食卓にも、亜鉛は「サプリ箸」、マグネシウムは「ぬちまーす(塩)」と徹底しています。

 きちんと糖質制限を実践すると、成績は短期間に面白いほど伸びます。三者面談で、担任から、「どのような勉強をしたのですか」と驚かれることになります。塾をやっておきながら、「塾には行かなくてよい」というわけですが、それでは塾に来る生徒にはどんな指導をしているのかというと、その子供に見合う参考書・問題集をみつくろってあげて、理解度、進度を見るための確認テストをしています。塾生からすると、一緒に学ぶ仲間の姿を見てモチベーションアップになるのでしょう。

 私は、獣医になりたかったのですが、根っからの文系で、物理などちっともわかりません。塾生にしても物理が得意なんていう生徒はそう多くはありません。しかし、物理が得意なら、入試で有利です。だから、嫌いなどといっているわけにはいきません。ネット検索で評判のよい教材を10冊ほど読んでもらいます。参考書・問題集を書いている有名予備校のカリスマ講師が直接指導するのですから、私が教えるよりずっとわかりやすいはずです。笑

 親は、口を出さず、糖質制限食を作り、教材をダンボール6個分くらい買い与えれば、塾や予備校に行かないのに現役で医学部に合格できるわけです。

今月のレシピ:「鶏皮餃子」

鶏皮餃子

糖質制限初期に、鶏皮チップを作るのがはやりました。フライパンに鶏皮を並べ、重しをして、油が飛びはねるのでふたをして、手間隙かけて作ったのに、食べるのはたった数分。対効果が低いので今では作る人もほとんどいません。

 でも、コスパがよく、栄養価の高い鶏皮を放っておく手はありません。時短・簡単、プロが聞いたらあきれるような手抜きなのに、栄養満点、おいしさ抜群の超お勧めオリジナルレシピです。

材料(2人分)

材料

鶏皮(首ではなく、モモやムネの皮)300g
合挽きミンチ250~300g
ネギ 1本
ニンニク、ショウガ お好みの量
塩 小さじ1、コショウ 少々、ゴマ油 少々

※1日のたんぱく質・脂質の必要量は、理想体重の約7.5倍です。50kgなら、50(kg)×7.5(倍)=375gを目安に、肉+卵を食べてください。成長期の子供はこの2倍以上食べても問題ありません。ちなみに、塾生の「豚しゃぶ一食分」の記録は中学2年の女子の800gです。もし植物性たんぱく質で摂ろうとするととんでもない量を食べないといけません。学長の持論の「肉のコスパ」論と合致します。

作り方

1.ネギをみじん切りにする

2.1と合挽きミンチ、調味料全量を混ぜ合わせる

3.2を鶏皮に包み、フライパンに並べ、ふたをする

4.弱火で6分、プチプチいい音がして、透き通った肉汁が流れ出したら、強火にして皮目をパリッとさせて出来上がり

※白菜、キャベツを使わないので、作業量が半減

※付け合せは、レタスを50度洗いして冷蔵庫に入れておいたもの

※三島塾では、オーブン2段でたくさん作ります。食べ盛りですから、お代わり続出。「次はいつ?」とリピーターも続出。

学長の一言

糖質制限食を開始する前の私は、常にイライラして、集中力が続きませんでした。ストレスに弱く、なかなか前向きになれない感じでした。若い時代はそれでもなんとか気合いで、大学受験や就職活動を乗り越えました。ですが、仕事のストレスには耐えきれませんでした。
余りやる気もない、やりたいこともなくふらふら。そんな感じでした。口癖は「きつい、だるい」でした(笑)

糖質制限食に出会ってからは、食後の眠さ、気だるさもなくなりました。睡眠時間は6時間ほどになりましたが、以前よりはぐっすり寝ているようです。夢もまったくみませんし、トイレに起きたり、背中がいたくて起きることもなくなりました。

そしてなによりも、集中力が増しました。

口癖だった「きつい、だるい」をまったく言わなくなったので、妻も驚いています。

子供のころにこの食事に出会っていたらと、ときどき思います。これからの人生を明るく元気に過ごしていきたいものです。

三島先生に出会えたご両親やこれから受験するお子様はほんとうに幸せだなあと感じています。

ご紹介いただいた食材

鹿児島県産若鶏 学問所チキンとりモモ皮 300g真空 【冷凍品】

鹿児島県産若鶏 学問所チキンとりモモ皮 300g真空 【冷凍品】

塩コショウだけの味付けでカリカリに炒めるととてもおいしいです。脂肪分はとても多いです。

・抗生物質および合成抗菌剤は不使用です。

・ストレスレスな飼育環境を徹底しています。

・臭みが少なく適度な甘みとコクがあります。