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学問所通信 特集コーナー

第20回 ホルモンってなあに

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学問所通信 特集コーナー
第20回 ホルモンってなあに?
ホルモンの役割とわたしたちの身体に与える影響

第10回から第18回にわたり、
ひとが健康的にいきていくために、必要な栄養素の摂取、消化、吸収、代謝
についてみてきました。


ひとは主に血液を通して、体全身の細胞に栄養素を運び、
栄養素は代謝され、老廃物が異化代謝されます。

そこにはさまざまな「酵素」が働いて、摂取した栄養素をもとに
ある物質を別の物質に変えたり、またもどに戻したり、なにか別の
物質をくっつけたりして、必要な物質を作り出しています。


こうした活動を支えているものに「ホルモン」と呼ばれるものがあります。


お肉屋さんのメルマガで「ホルモン」といえばハツやシマチョウなどの
内臓を思い浮かべてしまいます。


今回の話はこれとはまったく別モノです。
これまでにもホルモンは所々でてきました。


糖質を摂取すると血糖値があがり、
膵臓から「インスリン」というホルモンが分泌されます。
インスリンは血糖をグリコーゲンや脂肪などにかえ、エネルギーを
貯蔵するようにします。結果として血糖値が下がります。

ただこれはインスリンそのものが血糖値を下げるよう直接的に
働いているのではなく、酵素を活性化させ、酵素が血糖をグリコーゲンや
脂肪に変えるのを促進しているのです。

血糖値が低くなると、同じ膵臓から今度は「グルカゴン」というホルモンが
分泌されて、糖新生という反応を活性化させて、肝臓がグルコースを作り出し、
結果として血糖値が上がっていきます。

また前回登場したコレステロールも様々なホルモンの原料となって、
体の調子を整えるように働きます。

お腹に蓄えられた中性脂肪、内臓脂肪ともいいますが、これも「サイトカイン」
というホルモンを分泌することがわかっています。


まるでオーケストラを率いる指揮者のような働きです。
指揮者が号令を出せば、さまざまな楽器が一斉に音を奏でだし、オーケストラが成立します。

そして指揮者の指示に狂いがあれば、個々の楽器のリズムにも乱れがでます。

「なんだか今日は調子が悪い。ホルモンバランスが崩れてるのかなぁ」
というのはそういうことです。


ホルモンはギリシャ語で「刺激する」という意味に由来しているそうです。

それではまず主なホルモンの種類を見ていきましょう。


ホルモンの種類

ホルモン一覧表

一覧表でみてもなにがなにかさっぱりだと思います。重要なホルモンをピックアップしてみていきたいと思います。

大雑把にいえば、脳みその中心部から全身のホルモン分泌をコントロールするようなホルモンがでています。そして、そのホルモンが各臓器に働きかけ、必要なホルモンの分泌を促すという感じです。

元気になろう、甲状腺ホルモン

甲状腺という器官を耳にする機会が多いと思います。
甲状腺はのどぼとけのあたりにある内分泌器官です。
甲状腺ホルモン(TH)には、大きく、
サイロキシン(T4)
トリヨードサイロニン(T3)

があります。



ともにアミノ酸の「チロシン」を材料にして作られます。
ヨードも材料になります。海藻などに多く含まれますね。
チロシンとヨードを原料にした甲状腺ホルモンは脂溶性です。
細胞膜に溶け込んで、細胞の核にまでいって、働きかけます。



甲状腺ホルモンの分泌は、寒冷ストレスなどにより視床下部から甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)が分泌されることに始まります。
TRHは下垂体前葉から、甲状腺刺激ホルモン(TSH)の分泌を刺激します。
TSHが甲状腺に到達して、甲状腺ホルモンを分泌させます。

次で説明しますが、甲状腺ホルモンの分泌が増えすぎると、視床下部や下垂体前葉に働きかけ、
分泌を抑制します。
甲状腺からでるホルモンは「成長」・「成熟」、「熱産生」を調整します。

甲状腺ホルモンは子供の身体発育や中枢神経の発達に重要な役割を演じています。

新生児のころに甲状腺ホルモンが不足すると、低身長、知能や精神発育の遅滞を
引き起こします。クレチン症と呼ばれます。


甲状腺ホルモンはまた、大部分の組織で酸素消費量を増大させます。
その結果、熱産生が高まり、基礎代謝量がアップします。

このほかにも甲状腺ホルモンは、心機能を高めたり、肝臓でのグリコーゲン分解を亢進し、脂肪組織での脂肪分解を促します。
これにより体がエネルギーに満ちて元気になるわけです。
逆に、ほとんどなにもしていないのに、汗をだらだらかいて、
いつもタオルが手放せないひとがまれにいます。
その場合、甲状腺ホルモンの異常分泌が考えられる場合があるようです。

ホルモンのコントロールは「血中濃度」で決まる!

あるホルモンの分泌量や効き目の強さは、そのホルモンの血中にある量、血中濃度で決まります。
そのホルモンの血中濃度が高くなると、そのホルモンの分泌を抑制するようになります。
これを「負のフィードバック」といいます。

血中濃度が低すぎるときは、さらに分泌が促される「正のフィードバック」が働きます。

この仕組みがうまく働かないと体の調子がおかしくなってしまいます。
「ホルモンバランスが悪い」状態ですね。

血液の中のホルモンバランスを乱すもの。
それはなにかおおよその見当がつきますね。

過剰なインスリンの分泌や高血糖状態は人間にとってみれば「異常事態」です。
血液の調子がおかしくなれば、血中を流れるホルモンももちろん不調となりますね。

次回の特集では、ホルモンの続きと、自律神経についてみていきます。

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