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学問所通信 特集コーナー

第28回 栄養学の歴史 ~その1~

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第28回 栄養学の歴史 ~その1~
第28回 栄養学の歴史 ~その1~

食肉業界にいますと、「栄養学」との接点はかなりでてきます。ヒトが健康的に生きていく上でも栄養学が必要なのはもちろんですが、家畜が太る仕組みも栄養学です。
それはそうなのですが、これまでしっかりと栄養学を学んだことはありませんでした。そこで今回は栄養学の歴史という視点から栄養学を学んでいきたいと思います。

「栄養」の「栄」という漢字は「よく燃える木」とうことを表していて、そこから
転じて「繁栄」という意味をもつそうです。

「養」という字は「羊」を「食」べるということです。
この「羊」はタンパク質と脂質のことです。

甲骨文字で「食」という字は、「人」の下に「豆」という字を書いたそうです。
人は「人間」ではなく、狩りで得た食べ物を表しています。
豆は「まめ」ではなく、古代の食器の形です。
食器の上に狩りで得た山盛りの食べ物をいただくことが「食」です。

巷では「人」に「良」ともいいますね。

つまり栄養という言葉は、健康に生きていくために「タンパク質」と「脂質」をしっかりと食べることを意味しています。

二大栄養素である「タンパク質」と「脂質」が重要なんですね。

ですが、栄養学の歴史となるとちょっと様子が変わります。
栄養学の歴史は、「糖質」の歴史であるといっても過言ではないかもしれません。

パンや麺などの小麦やお米が主食となってしまった時代以降に、いろいろな発見があったからです。


アントワーヌ・ラヴォアジエ 「近代化学の父」

アントワーヌ・ラヴォアジエ「近代化学の父」(1743-1794)

栄養学の歴史なのになぜ化学者なの?と思われるかもしれません。

ラヴォアジエは、木炭が燃焼するとき、木炭に含まれる炭素(C)が酸素(O)と結合して、炭酸ガス(CO2)を発生することを発見しました。

そこから、私たちヒトや動物は、酸素を取り込んで、体内の物質中の炭素を燃やし、炭酸ガスを排出していることを突き止めました。

この業績により彼は生理学という学問の始祖となりました。

残念ながら、フランス革命で登場した国民評議会により、ラヴォアジエは旧体制側の人間として処刑されてしまいます。

その研究は、彼の妻マリー・アンヌによって引き継がれ、多くの研究者が集まりました。

物理学の分野では、ラザール・カルノーやボルツマンなどをはじめとして、物質が燃焼する際にでる熱が力学的な運動を生み出すことが解明されます。
化学の分野では、炭素・水素・酸素からなる有機化合物の研究が盛んになり、多くのことが分かってきました。

私たちヒトの体は、

食べものという形で有機化合物を体内に取り込み、
酸素を取り込み、その物質を燃やし、二酸化炭素を排出し、
燃焼する際にでる熱で、考えたり動いたりできること、

が判明したのです。

生化学の成立

Wikipediaによると

生化学(biochemistry)とは生命現象を化学的に研究する生物学または化学の一分野である。
〜〜中略〜〜
生物を成り立たせている物質と、それが合成や分解を起こすしくみ、そしてそれぞれが生体システムの中で持つ役割の究明を目的とする。

とあります。

ラヴォアジエは
 ・食物の消化は唾液→胃液→膵液の順で行われる。
 ・消化液の作用により食物は粥状になる。
 ・粥上になったものは、呼吸により消費された血液を補充し、残りは糞便として排出される(ただしこれは間違い)。

とし、
 ・肝臓では重要な化学変化が起こっているので、これを明らかにすること。
 ・肝臓、胆のう、胆汁の解剖学的・化学的関係を明らかにすること。
 ・肝臓の門脈および他の臓器の動脈と静脈の化学変化を明らかにすること。

の究明を今後の研究者に託しました。


胃液の研究

ラボアジエと同世代のイタリア人 スパランツァーニは胃液の作用を明らかにします。
しかもなんと自分の体で実験します!

穴の開いた容器に肉をいれ、それを飲み込み、容器を大便から回収しました。

容器内の肉は粥状になっていました。

彼は「消化」とは「化学作用」であると確証します。
それまでは消化とは消化管の運動による力学作用と考えられていたのです。


1822年には、また 医師のボーモントが
事故で胃壁に穴の開いたままとなった患者に、さまざまは食物をいれて、胃液の消化作用を研究しました。ひどいですね(笑)
1833年には、またボーモントが人も鶏も消化作用は同じであることを証明しています。

胃液の消化作用が化学変化であるとわかると生体内での化学変化を研究する「生化学」という学問が誕生しました。



ヒポクラテス

ヒポクラテスはBC400年ごろ身体のなかには4種類の液が流れていることを発見しました。

赤い血液
粘液
黄色い胆汁
黒い胆汁


です。
これらのバランスが乱れると病気になると考えました。

三大栄養素の発見

ミシェル=ウジェーヌ・シュブルール(1786-1889)

現在われわれは三大栄養素として、タンパク質、脂質、そして糖質があることを知っています。

これらの発見は、先に述べた生化学の成立で、食物中に含まれる成分の存在が明らかになってきたことによります。

まず最初にわかったのは脂質です。
これは中性脂肪の構造がタンパク質や糖質よりも単純だったためです。1814年にシュブルールによって、中性脂肪が脂肪酸とグリセロールの化合物であることがわかりました。

その後、中性脂肪は膵液によって脂肪酸とグリセロールに分解されることもわかりました。

デュマとプサンゴーの痛い話

フランスのデュマとプサンゴーは
脂質は動物の体内でエネルギーとして利用されると考え、実験を行いました。

豚を飼育するのに、
1:脂肪分の多い飼料を与えた場合
2:糖質の多い飼料を与えた場合
を実験しました。

実験で飼育した豚を解剖すると、1の豚よりも、2の糖質の多い飼料で育った
豚のほうが、体内の脂肪を蓄えていました。

これは、脂肪は体内で燃料として利用され、必ずしも蓄積されないことを示していました。
また。摂取した糖質は体内で脂肪として蓄積されていることも示していました。

彼らはなぜか「実験は失敗に終わった」と勘違いし、栄養学の研究をやめてしまいました。

いまでは、脂肪酸が体のエネルギーとなり、グリセロールが糖新生に使われる
ことは常識となっています。また糖質はインスリンによって体内の脂肪にかわることも
わかっています。

彼らがさらに研究を続ければ、ノーベル賞ものだったかもしれないですね。

タンパク質

ユストゥス・フォン・リービッヒ(1803-1873)

1827年にプラウトという研究者が、牛乳から糖、脂、卵白用物資の三つの成分を分離して、三大栄養素として位置付けます。

オランダの化学者ムルダーは卵白から窒素を大量に含む物質を取り出します。これを「プロテイン」と名付けました。
プロテインはギリシャ語で「最も重要なもの」という意味です。

ちなみに日本でタンパク質と呼ばれるのは、ドイツ語の訳語(卵白)からきています。

1842年にリービッヒが研究結果をまとめて「動物化学」を出版します。それいにおいて現在「三大栄養素」と呼ばれる、タンパク質、糖質、脂質が取り上げられました。

代謝

クロード・ベルナールフランスの生理学者 1813-1878

栄養学というのは食物が人間の体内で消化・吸収され、エネルギーに変換されたり、体の成長に利用されたりした後、余分なものが排泄されるまでを研究しています。

これまでの発見で、三大栄養素がみつかりました。その栄養素が体内で消化・吸収され、エネルギーに変換されることが次第にわかったのです。

動物の体内でこうした栄養素の化学変化のことを「代謝」と呼びます。

この代謝を解明したのが、クロード・ベルナールです。

彼は体内での「糖質の代謝」を解明しました。

まず砂糖の主成分であるスクロース(しょ糖)からグルコースができることを発見しました。

スクロースを犬に注射すると、スクロースはそのまま尿に体外排出されることを確認しました。
次にブドウ糖を注射すると、ブドウ糖は尿には確認できませんでした。

これにより、動物の体内ではグルコースが利用されていることを見つけたのです。
さらに飢餓状態にした犬の血液中に、グルコースが現れることを発見しました。

肝臓門脈および肝臓内にもグルコースを発見します。
さらに、肝臓がグルコースを作り出すことも発見しました。
「糖新生」ですね。

こうして肝臓が糖質の代謝の中心であることが判明しました。
ついでに、グルコースがグリコーゲンという形で貯蔵されているのを見つけます(1873年)。

彼はさらに、
・膵液がタンパク質と糖質を消化すること。
・胆汁が脂質を消化すること。
・交感神経刺激によるグリコーゲンの分解。
・交感神経が血管を収縮させる作用をもつこと。
・ある種の毒が運動神経と筋肉間のシナプスに作用して運動を抑制すること。
・一酸化炭素が赤血球に結合すると、酸欠をおこすこと。
などの成果をあげました。

ベルナールは生理学・栄養学分野での「モーツァルト」とも呼ばれる所以です。

彼の偉大な成果の裏には、動物実験がありました。
当時はまだ麻酔がなく、動物たちは実験台にされ、呻き苦しみました。
英国の動物愛護団体から虐待との非難の声があがり、ついには家族に見放されてしまいました。



動物実験と栄養学

動物実験で批判にさらされ、家族にまで見放されたベルナールですが、
彼が発見してきたことは非常に重要なものばかりでした。

私たちが今現在、常識としてとらえていることには、多くの動物たちの犠牲があってのことです。

1816年にマジャンディーは犬にショ糖や脂肪だけをあたえると34日で死亡することから、タンパク質の重要性を明らかにしました。

マジャンディーは1841年にも
犬はゼラチンのみ、またはゼラチンとパンだけでは生きられないことを確認しました。

私たちはこれまでに得た栄養学に関する重要な知見には、残酷な動物実験が背後にあったのですね。

栄養学の成立

偉大な化学者たちの人生をかけた研究で、栄養学の道筋が開かれました。

その一方で時代は、産業革命を経て、ヨーロッパ諸国による海外植民地進出が活発化していきました。

大航海時代からの難病とされてきた「壊血病」がさらに深刻化していきます。

19世紀には「脚気」が日本をはじめとする各国の海軍で蔓延します。

20世紀初頭の米国では南部の貧しい人々の間に「ペラグラ」が蔓延します。

これらの多くは「病原菌による伝染病」だと考えられていました。

しかしながら、特定の食品を患者に与えるとこれらの病気が劇的に改善することから、

「三大栄養素以外のなにか未知の物質があるのではないか」

というところに研究者の関心が集まります。


そう、「ビタミン」や「ミネラル」ですよね。

「ビタミン」や「ミネラル」の発見の歴史については、次回以降の学問所通信でご紹介したいと思います。

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