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学問所通信 特集コーナー

第37回 反芻動物の栄養生理学 その4

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学問所通信 特集コーナー
第37回 反芻動物の栄養生理学 その4
第37回 反芻動物の栄養生理学 その4

九州牧草牛プロジェクトについて

九州牧草牛 「かたい、くさい、おいしくない。」

九州牧草牛 九州食肉学問所では、大分県内の繁殖農家および乳牛生産者と協力して、栄養価の高いマメ科・イネ科の牧草で牛を育てています。
その目的は「栄養価の高いお肉を皆さまにお届けする。」ことです。
なぜ、栄養価の高い牧草で育てた牛が栄養価の高い牛肉になるのでしょうか。
栄養価の高い牛肉を生産販売することが何につながるのでしょうか。
長くなりますが(書ききれていませんが)、少しお付き合いいただければ幸いです。

飼育方法

乳牛種(ホルスタイン種やブラウンスイス種、ジャージー種)のメスは牛乳を生産するため、また子牛を産むために育てられます。
ですがオスは食肉用に適したホルスタイン種を別にして、通常は廃棄されてしまいます。
このプロジェクトではこうした本来であれば廃棄される運命にあるブラウンスイス種やジャージー種のオスを牧草で育てています。
生まれたての子牛は胃袋と腸が発達するまで、ミルクで育てられます。
この時期は病気に弱く下痢をしがちなため、病気予防を目的として抗生物質が一度投与されます。
子牛はミルクでぐんぐん大きくなり、牧草を少しずつ食みます。
食べているというよりは遊んでいるという感じですね。

生後6か月を過ぎたころから、本格的にマメ科・イネ科の牧草そして岩塩のみが飼料となります。
牛の歯は牧草をかみ砕いて胃に送り込むのに適した構造をしています。
しかもいったん胃に送った牧草が大きすぎるときには口に戻し、かみ砕いて、もう一度胃に戻します。
このことを「反芻」といいます。
牛は反芻動物といわれています。
牧草が主食なのです。

牧草牛のエサ よく勘違いされるのですが、放牧牛=牧草牛ではありません。
放牧はイメージだけのもので、牛舎でじっくり穀物肥育という場合がほとんどです。
これはでは牧草牛とはいえません。
牧草牛は牧草のみ食べて育ちます

反芻動物の栄養生理学

牛や羊そして鹿などの哺乳類動物は反芻動物です。
牛の場合、胃袋(第4胃)までの食道が巨大は発酵タンク(ルーメン,第一胃)として発達します。
歯でかみ砕かれ、アルカリ性の唾液と混ざり合った牧草がこのルーメンで消化・吸収されていくことになります。
ルーメンを発酵タンクと呼びました。
ルーメンには牧草の硬い細胞壁であるセルロースを分解してグルコースに変えるセルロース分解菌という微生物が大量に住んでいます。アルカリ性で嫌気性(無酸素)のルーメンはこうした微生物にとっては最高の住みかです。
また微生物はグルコースを揮発性脂肪酸(VFA)に変えます。
このVFAがルーメンの胃壁で吸収され、牛が成長するための主要なエネルギー源になるのです。
そして微生物に利用されなかったわずかな残さが胃袋でドロドロにされ、小腸・大腸でゆっくり消化・吸収されていきます。
また微生物は栄養吸収と免疫機構の制御に大きく貢献しています。

乳牛や牧草で育つ牛は、濃厚穀物肥育の霜降り黒毛和牛に比べると、一般的にルーメンは巨大で、腸管は長くなります。
微生物たちにとっては最高の環境ですね。
微生物たちは、VFAだけでなくタンパク質やビタミンなどの微量栄養素も生み出しています。 

このことは植物についてもいえるのです。
栄養の少ない土地で育つ植物の根は丈夫になり、より地中深くに潜っていきます。 植物の根には微生物がまとわりつき、植物の栄養吸収・免疫の手助けをしています。

牧草牛

九州牧草牛は全くと言っていいほど病気をしません。
しかも牧草や塩しか食べないのに、その肉やエネルギーにはすばらしい栄養素が蓄えられています。
食べるべきものを食べ、微生物たちがしっかりと働いているからなのです。
牧草という本来であれば栄養の少ない植物を、微生物の力を借りて、栄養満点のタンパク質・脂質に変えていきます。それが反芻動物なのです。

病気・肥満の原因は栄養不足

霜降り肉牛肉というと私たちは「霜降りたっぷり黒毛和牛」をまず思い浮かべます。
TV番組などでも頻繁に取り上げられます。
見事な霜降りはみるからに食欲をそそります。
黒毛和牛は一般的に濃厚穀物飼料で育てられます。
黒毛和牛に限らずこうした飼料で育てられるものを「濃厚穀物肥育牛(単純に穀物肥育牛)と呼びます。
「濃厚穀物飼料=でんぷん」です。
でんぷんは発酵タンク内においてデンプン分解菌によってグルコースに変えられます。
またそれらのグルコースはプロピオン酸に変えられます。

このプロピオン酸により発酵タンク内は酸性に傾きます。
こうなると酸に弱いセルロース分解菌は生きていけません。
さらに乳酸が過剰発酵されると、牛は栄養障害に陥ってしまいます。 

発酵タンク内で微生物に分解されなかった大量のデンプンやグルコースは小腸に流れ込み吸収されます。 実は牧草牛の場合、小腸にグルコースが届くことはほとんどありません。
そのため小腸でのグルコース吸収能力が退化してしまいます。 
濃厚穀物肥育牛は小腸でグルコースが吸収されるため、血糖値が常に高い状態になり、余分なグルコースは脂肪に変えられます。
これが霜降りのもとです。
さらにビタミン・ミネラルなどの微量栄養素を欠乏させることにより、脂肪は筋肉の隙間に蓄積していきます。
こうして出来上がるのが、見た目美しい霜降り肉です。

濃厚穀物肥育牛は、発酵タンクが小さく、また腸管も短い傾向があります。
微生物の活躍は期待できません。
血糖値も高いため、肥満や病気になりやすくなるのです。 治療のために抗生物質を投与すれば微生物のバランスを崩します。
ですが霜降り肉というものは産肉量(半分脂ですが)にすぐれ、やわらかくておいしいと評価を受けていますよね。

これはまた植物でも同じことが言えます。
化学肥料であれ、有機肥料であれ、人為的に栄養が届きやすい状態にある植物の根はあまり成長しません。根が短ければ、地中深くにあるミネラル吸収にも影響がでます。
また微生物やフィトケミカルとコラボした免疫も弱くなります。
農薬を散布すればなおさらですね。
有機肥料というものは家畜の糞尿がベースとなっています。
家畜に投与された抗生物質などの薬品のほとんどが糞尿として排出されます。
有機肥料の薬剤汚染も問題です。
土壌の微生物にも大きな影響を与えています。

しかしながら、このように育てられた作物は、一般的に可食部が多く、やわらかくなります。
野に自然と生える雑草は、地中深く根をはり、肥料をやらなくても、どんどん群生します。
ですが、雑草を食べてもおいしいというひとはいませんね。

これはお肉にも言えることです。
牧草牛というのは一般的に、硬く、臭みがあり、おいしくないとレッテルを貼られてきたお肉です。
そんな意味(皮肉?)もこめて九州牧草牛のキャッチフレーズは「かたい、くさい、おいしくない。」となっています。

これから求められること

霜降り肉 人間の病気や肥満についても同じことが言えます。
私たちが口にする食べ物からはどんどん栄養がなくなっているといわれています。
食材の栄養価そのものが不足している問題、そしてもうひとつは調理・保存法の問題があります。

私たちが利用する食材のほとんどは大量生産されているものです。
これは有機野菜であっても同じです。
こうした食材の栄養価は昔と比べて少なくなっていることが報告されています。
土壌が劣化しているのです。
肥料や農薬は一時的にそれを食い止める力しかありません。
さらに私たちの主食とされる穀物は精製され、多くの栄養素がそぎ落とされています。食べやすさとおいしさを求めた結果です。

現代では食品をコンビニやスーパーなどで購入することが多くなっています。
そもそも栄養価に乏しい食材を、薬品を使って洗浄し、しっかりと加熱調理してしまえば、さらに栄養が破壊されてしまいます。
あげくの果てには食品の味付けや保存のために、化学合成物質が添加されます。
いわゆる食品添加物ですね。
菓子パンやスナック菓子、甘い清涼飲料水は栄養のまったくない(糖質量は高いけど)食品の代表格です。

こうした栄養価に乏しい食品ばかり食べていると病気がちになります。
精神疾患も引き起こす可能性がでてきます。
風邪をひきやすくなり、安易に薬やサプリに手をだしてしまいます。
抗生物質を服用すれば、私たちの腸内の微生物(腸内細菌叢)もみだれてしまいます。

 「病は気から」ではありません。
「病は栄養不足と微生物不足から」なのです。
栄養がしっかりととれ、腸内の微生物との共存がうまくいけば、気力がわきます。
そうすれば病気にもなりませんよね。
社会保障費も削減され、税金も軽くなり(きっと!)、よりすばらしい日本になると信じています。

霜降り肉 私たちが健康で活力ある生活をおくることができるよう
「栄養価の高いお肉を皆さまにお届けする。」
これが九州食肉学問所の使命です。
まずはお肉から。

参考図書
「反芻動物の栄養生理学」 佐々木康之監修 小原嘉昭編
「ハワードの有機農業」 アルバート・ハワード著
「SALAD BAR BEEF」 Joel Salatin
「肉用牛新飼料資源の特徴と給与」 木村信熙・野中和久監修
「大学生物学の教科書」 D・サダヴァ著
「生命、エネルギー、進化」 ニック・レーン著
「土と内臓 微生物がつくる世界」 D・モントゴメリー&A・ビクレー

「子供が小さいので、出来る限り安心なものを少しずつ使いたい。」
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