飽和脂肪酸の時代が到来

先日のブログ
学問所通信を発行しました:脂質について
にてバターやラードなどの飽和脂肪酸を多く含む脂肪が敵視され、そしてトランス脂肪酸を含むショートニングやマーガリン、そして精製された植物性油が大量に使われることになった経緯を書きました。

今日Yahooニュースで驚きのニュースがでました。
炭水化物は飽和脂肪より健康に悪い? 研究

米オハイオ州立大学のジェフ・ボレック(Jeff Volek)氏の論文が21日の米オンライン科学誌プロスワン(PLOS ONE)で発表されました。

ボレック氏によると

ポイントは、摂取する飽和脂肪は必ずしも体内にセーブ(蓄積)されないこと、そして、脂肪に関してセーブ(調節)すべきの主要な因子は、食事に含まれる炭水化物だということだ

だそうです。

ながらく心臓病やその他の疾患の原因として悪者扱いされてきた(まったくその根拠はないのですが)飽和脂肪酸は、摂取量を2~3倍にしても血中濃度は上昇させないことが明らかになったようです。
糖尿病と心臓病のリスク増につながる脂肪酸の血中濃度上昇に関係が強いの炭水化物だそううです。

低炭水化物食では体内の「パルミトレイン酸」という脂肪酸が低下したそうです。
パルミトレイン酸は

病気を促進する恐れがある、健康に有害な炭水化物の代謝に関係する

そうです。

このパルミトレイン酸は動物脂にも含まれるのですが、それを直接摂取しても体内の脂肪酸は上昇しないということになります。
炭水化物の摂取を抑え、高タンパク、高脂肪な食事で体は飽和脂肪酸を優先的に燃焼させるとのことです。

今回の研究に参加する以前に比べて約2倍の飽和脂肪を参加者に摂取させたが、血液中の飽和脂肪の量を測定すると、大半の参加者では低下していた。

しかも

飽和脂肪を悪者扱いしてきた通説に異を唱えるもので、食事に含まれる飽和脂肪と病気が相互的に関連してないことの知見を拡大するものだ

これは大成果ですね。