糖質制限とチョコレート

糖質制限とチョコレート

糖質制限前もチョコレート自体はあまり食べなかったのですが、いただき物でおいしそうな小さなチョコレートが箱に綺麗に並べられているとつい一個となってしまいます。

糖質制限をはじめてからは、舌が甘味に対してかなり敏感になりました。

以前なら苦くて食べれなかったカカオ97%のチョコレートも一切れで十分甘く感じます。
もうそれでいっぱいいっぱいです。

最近、子供が食べてるチョコレートを横取りして口に入れた途端、強烈な甘味がするのにびっくりしました。
チョコレートの味はしません。なんだか砂糖の塊のようでした。

調べてみると、チョコレートにはいろいろなものがあるんですね。

 

カカオ(Cacao)とココア(Cocoa)の違い

チョコレートの種類を大きく分類するときに理解しておく必要があるのが「カカオ」と「ココア」の違いだそうです。
私はどちらもおんなじもので、カカオが豆の状態、ココアがそれを粉にしたものぐらいにしか考えていませんでした。
豆だと使いにくいから、粉にしたココアをチョコレートの原料に使ってるんだろうなぐらいの認識です。

大きな間違いでした。

どちらもカカオ豆から作られるのですが、どうやら製法の違いのようです。

カカオ・・・生カカオ豆を低温プレスしてカカオパウダーとカカオバターになる。

ココア・・・高温でローストしたカカオ豆を加工して作られる。カカオマス(※1)からココアバターを分離したココアケーキ(※2)を粉砕したもの。

※1 カカオマス・・・カカオ豆を発酵・乾燥して取り出した胚乳をカカオニブといい、このカカオニブを焙煎して圧搾したもの。ココアパウダーとココアバターの原料となる。
※2 ココアケーキ・・・カカオマスからココアバターを取り出したもの。これを粉砕するとココアパウダーになります。

注)カカオバターやカカオパウダーとココナッツバターとココナッツパウダーは似て非なるものです。

 

本物のチョコレート(real chocolate)

65%以上のカカオをつかって加工はほとんどされないで作られたのが本物のチョコレート。
本物のチョコレートは、色がよりダークなほど、ものが良い(カカオの比率がさらに高い)そうです。

そして、生カカオを低温圧搾して作られるカカオパウダーとカカオバターで作った本物のチョコレートには、抗酸化効果があり、フラボノイドが多く、減量にもいいそうです。気分を高揚させ、美肌効果もあります。なによりビタミンやミネラルも豊富です。
本物のチョコレートは乳製品との相性が悪いそうです。カカオの抗酸化効果をだめにしてしまいます。ミルクチョコレートなんてもってのほかですね(笑)

※ローストして作ったカカオマスやココアパウダーやココアバターでつくったチョコレートからはあまり期待できません。後述する「いわゆるチョコレートです」

カカオパウダー、ココナッツオイル、ハチミツを利用して、自分でチョコレート作るのがおすすめだそうです。
このブログを書いている途中で、友人から「生カカオのパウダーとバターあるよ!」と連絡をいただきました。本物のチョコレートを作ってみたいと思います。

いわゆるチョコレート

カカオマスやカカオマスから作られるココアパターとココアパウダーが原料となるチョコレートです。

ココア原料のチョコレートは、ココア油分にサラダ油をまぜて作られます。そこに砂糖や果糖液糖や大豆レシチンを加えたものがいわゆる一般的に市販されているチョコレートです。

カカオバターやカカオパウダーから作られるチョコレートとは似ているようでまったく異なります。

「カカオ97」などで検索すると、カカオが97%!で作ってるという表記がでてきますが、輸入物も国産品も基本的にはカカオマスが使われており、生カカオから作られるチョコレートから期待できる健康面の効能はないようです。

 

日本のチョコレートの区分

日本チョコレート・ココア協会によるチョコレート製品の区分は、
チョコレートの区分
となっています。

大きくはチョコレート生地が60%以上か未満のもので、チョコレートとチョコレート菓子に分類されます。

そして準チョコレート生地が60%以上か未満のもので、準チョコレートと準チョコレート菓子に分類されます。

チョコレート生地と準チョコレート生地はカカオ分の成分の濃さに寄って決まります。
詳しくは「チョコレート類について」をご参考ください。

チョコレートはカカオ分が多くなり、余計なものが少なくないます。準チョコレート菓子になるともうそれは本当にチョコなのかというレベルです。

ちなみにちょっと手元にあったチョコレート(私のではないです!)の箱の成分表には
あるチョコレートの成分

「チョコレート菓子」となっています。原材料名は成分の多いものから書くのがきまりですから、砂糖がもっとも含まれています(笑)
「カカオ」は使われていないですね。「カカオマス」と「ココアバター」です。なので「いわゆるチョコレート」ですね。

肝心なのは、日本のチョコレートの区分は、上述した「本物のチョコレート」ではない「いわゆるチョコレート」だということです。カカオマスや、カカオマスから作るココアバターやココアパウダーが原料です。なので「本物のチョコレート」がもつカカオの効能はほとんど期待できないようです。

なんでも「カカオ」って呼ぶのでややこしいですね。

 

参考
Is Your Chocolate Real? Cacao vs Cocoa: What You Need To Know…

Raw cacao vs cocoa: what’s the difference?

本当にコワい? 食べものの正体 中川 基著