九州食肉学問所では、大分県内の畜産農家さんに協力いただき牧草肥育牛の生産を目指しています。
現在は、ブラウンスイス種という畜種の牛を育てています。
ブラウンススイスは本来、乳牛用として飼育されます。
オスの子牛がうまれると、一般的には廃棄処分されてしまうんです(;´Д`)
なぜなら、大人になってもお乳をだすことがないし、一般的には肉牛としてもあまり太らないからです。
こうした運命の牛にはジャージー牛もあります。仔牛肉となることはありますが、一般的な食肉として流通することはほとんどありません。
写真にもう一頭写ってるのはホルスタイン種です。これはメスなのですが、フリーマーチンであるため、同様の運命をたどります。
現在はこのフリーマーチンも合わせて牧草のみで肥育しています。
来月でちょうど1歳(12ヶ月)になります。ブラウンスイスくんはそこでお肉になる運命を迎えます。
生産者の山下さんがげんざいびっくりしていることは、
・牛が下痢をしない。
・まったく病気にならない。
・想像以上に太っている。
とのことです。
穀物肥育の家畜は牛に限らず、下痢をします。特に子供のうちは。
病気にもならず健康です。このため、生まれてすぐ農場に引き取られて来た時に摂取して以来、薬剤はいっさい使っていません。
4ヶ月まではミルクで体作りをmしましたが、それ以来ずっとマメ科・イネ科の栄養価の高い青々とした牧草のみで育てています。
いわゆるグラスフェッドですね。とくに栄養価の高い牧草で育てたものをパスチャーフェッドとよびます。もちろん今回はパスチャーフェッドです。学問所ネットショップで現在販売しているNZ産牧草牛もすべてパスチャーフェッドのものですよ。
暖かくなりだしてから食い込みもよく、お腹もぐんと張ってきました。ですが霜降り肉でないことは想像がつきます。
山下さんが「この牛の内臓、とくにレバーはきれいだろうね」といいました。健康的に育つから当然です。
穀物肥育の長い和牛や何回かお産をした経産牛はレバーが廃棄処分されるケースが多いのです。
学問所でも、一頭分を仕入れる内臓は、若い牛のものをチョイスしています。
このブラウンスイスのホルモンはめちゃくちゃ楽しみです。
次回のブログでは、牛などの反芻動物が牧草でどうやって健康的に育つのかということをまとめてみたいと思います♪