学長の黒豚純焼きラード

糖質制限とMEC食必須アイテム:豚の脂とは

学長の黒豚純焼きラード
学長の手作り焼きラード 黒豚の腹脂を利用しているので通常のラードよりもさらさらです。

豚脂には飽和脂肪酸が多いため、常温で固体です。
一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸も豊富なため、手でさわると溶けていきます。

バターや牛脂などの動物性脂肪、そして植物ではめずらしいココナッツオイルなども同じですね。
ナイフやスプーンで必要分を使うことになります。

 

ラードは熱につよく、酸化にもつよいです。そのため、加熱して焼き物をしたりするのにぴったりです。

また若干の多価不飽和脂肪酸を含んでいるため揚げ物をしたりするのにもぴったりです。
揚げ物がサクサクに揚がるだけでなく、サラダ油などで揚げる場合よりも油を吸いません。

香りもとても食欲をさそいます。

 

ただ、常温で個体であるためその脂は、太った人間の脂肪をイメージしやすいですね。
心疾患や糖尿病の犯人とされたため、ラードを始めとする動物性脂肪はどんどん消費が落ちていきました。
その一方で精製された植物油の消費が増えていきます。またマーガリンやショートニングなどもです。

これらの精製植物油が問題なのは、水素添加という化学反応の過程で、トランス脂肪酸が増えることです。
トランス脂肪酸が多くなると油は液状になります。

業務用の安いラードも同様に水素添加されて大量生産されるものはトランス脂肪酸が多く含まれます。

常温で固体とはいかないまでも半練り状で使いやすいラードがスーパーにならんでますよね。

 

豚脂の脂肪酸

 

ラードの脂肪酸の割合は
飽和脂肪酸 39%
一価不飽和脂肪酸 45%
多価不飽和脂肪酸 11%
です。

飽和脂肪酸はステアリン酸が最も多く、体内でオレイン酸になります。
一価不飽和脂肪酸がオレイン酸です。

 

脂肪酸の望ましい摂取割合は
飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸= 3:4:3
であるといわれています。

すこし多価不飽和脂肪酸が足りないので別に補いましょう。

ちなみに同じ動物の脂でも牛の脂は飽和脂肪酸が半分近くになり、不飽和脂肪酸がその分少なくなります。そのため、脂がラードよりも固く、食感が苦手だというひとがでてきます。 逆に鳥の脂は不飽和脂肪酸が多くなり、飽和脂肪酸が少なくなります。ラードよりもやわらかいので気にならないですね。

豚の脂の種類

一口に豚脂(ラード)といっても大きく4つに分類されます。脂の質が違うため、用途も変わってきます。

背脂(Back Fat)

豚の背中のロースあたりからとれる脂です。肩から背中そしておしりあたりまでの脂です。
その脂の上部に食用につかわれる豚皮がついています。
脂としては若干固めな感じです。
お肉に巻いたりしてローストすることで、食材が乾きすぎるのを防ぎ、コクも増します。
ソーセージの材料にもなります。

ラーメン屋さんで焦がしたラードが浮いてる場合がありますが、それがこの背脂です。

いわゆる豚の香りがでてくるのもこの背脂です。

バラ脂(Belly Fat)

豚バラについてる脂です。固い部分から柔らかい部分があります。
頭部側の脂は厚く、足側の脂はうすくなります。
バラ脂だけを使う料理はあまりなく、要するに豚バラとしてベーコンにしたり、塩豚にしたりします。
赤身と脂身のバランスがいい豚バラはジューシーで本当においしいですね。

腹脂(Leaf Lard)

腹脂Leaf-fat
腹脂Leaf-fat

豚の腎臓まわりから取れる内臓の脂です。葉っぱのような形をしています。
色は真っ白でうつくしい脂です。また滑らかで手についてもさらっとしています。
お菓子などに使われます。
コーヒーにいれてもいいですね。
香りと味はほとんどありません。潤いです(笑)

網脂(Caul Fat)

網脂 Caul-Fat
網脂 Caul-Fat

網脂は腸を保護している脂です。蜘蛛の巣や網の形をしています。そのままですね。

Caulとは大網膜という意味です。水よけのお守りになったりもするとかしないとか。

ハンバーグに巻いたりしてつかわれてるのをよくみます。

ラードの作り方

ラードの作り方はとても簡単です。焼くだけ(笑)下記記事を参考にしてください。

学長の純正焼きラード 作り方・楽しみ方


昔よく食べてたラードご飯も登場します。いまはラードだけ。

「糖質制限とMEC食必須アイテム:豚の脂とは」への2件のフィードバック

  1. 大変勉強になりました。ありがとうございました。

    1つだけ、質問させてください。ラードは基本的に無味無臭かと思いますが、黒豚、イベリコ豚など豚の種類で品質差はあるのでしょうか?

    教えていただければ幸いです。

    1. Sato様

      コメントありがとうございます。
      いろいろな種類のラードを同時に食べ比べたことはないので、はっきりとしたことは言えません。

      無味無臭といえばそうなのかもしれません。 第6の味覚「脂味」もあるとかないとか。

      しいてこの「脂味」でいえば、豚の種類というよりも「飼料」と「どの脂」をラードにするかで、脂味は変わります。

      トウモロコシで短期間でそだった豚(主に白豚)の脂味は、じゃっかんエグくて、匂いがある感じがします。

      小麦やサツマイモなどの飼料効率の低いエサを中心にゆっくりと育った豚(黒豚やイベリコ豚)の脂味は、あっさりで、香りもいい感じがします。

      ただし、一言に黒豚といっても、低級品はトウモロコシ中心に育っている場合があります。

      また同じ豚でも、背脂よりも腹脂で作った脂のほうが融点が低く、脂味がいい感じがします。

      いわゆる市販のラードは、工業的に生産されます。まさに無味無臭ですね。
      トランス脂肪酸も多くなります。

      根拠のない、私個人の感想ですが、参考になれば。

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