MEC食の渡辺先生 TVに登場してました。

MEC食 渡辺信幸先生

 

昨日は尊敬する渡辺信幸先生が「林修の今でしょ!講座」に登場しました。

 

林修の今でしょ!講座

 

お声をお伺いするのは初めてでしたが、とても素敵な感じでした。

番組内容も面白い!とにかくわかりやすかったと思います。

※柳原可奈子さんはちょっと痩せましたね。

 

お肉の栄養の話がでました。

いま学問所通信でもお肉の栄養についてまとめています。
「学問所通信 特集コーナー」

実は次回2月15日発行する学問所通信で「ビタミン」の話をする予定でした。

今回の番組内容を踏まえて、ちょっとまとめてみたいと思います。

 

食肉の栄養

みなさんが比較的よく食べる、そして番組にも登場した部位の栄養成分表です。
含まれる栄養分は部位によっても異なります。

食肉の栄養成分

※空欄は測定未実施

ちょっと見にくい表で申し訳ないです。
食肉の5大栄養素(たんぱく質、脂質、炭水化物、ミネラル、ビタミン)の成分表になっています。

ざっとみると、豚肉は鶏肉よりも「水分」が多めです。これも番組でいっていましたね。水分が多いと傷みやすくなります。
またドリップも多くなってしまいます。

お肉よりもレバーのほうが格段に栄養価が高いですね。特にミネラルとレチノール。 レチノールは間違いじゃないかという感じです。まさに桁違いですね。

基本的にたんぱく質、脂質が豊富なのがお肉の特徴です。

豊富なたんぱく質が、皮膚の余分な水分を血管にもどし、むくみを解消するとおっしゃってました。

 

ビタミンとは

ビタミンとひとことにいってもいろんな種類があります。また当初はビタミンと思われていたものが、のちの研究で脂肪酸などだったりとわかったものもあります。

大きく分類すると、水に溶けやすい(水溶性)ビタミンと脂に溶けやすい(脂溶性)ビタミンがあります。

水溶性ビタミン

ビタミンB類やビタミンCが水溶性ビタミンです。
表記していませんが、ナイアシン(B3)、パントテン酸(B5)、ビオチン(B7)、葉酸(B9)も水溶性ビタミンに分類されます。

ビタミンCやビタミンB類はある程度過剰に摂取しても尿として排出されるため、問題ないとされているようです。
不足すると様々な問題がでますが、基本的にあまり不足するということがなく、影響が詳しくわかっていないケースもあります。

人間のエネルギーの代謝を助ける補酵素の役割をします。

脂溶性ビタミン

レチノール(ビタミンA)、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKが脂溶性ビタミンです。
脂に溶けるので過剰摂取が問題になります。健康的に生きていくうえで様々な役割を果たします。

 

ビタミンの作用

疲労回復にビタミンB1

番組の中でビタミンB1が疲労回復によいとでてきました。
ポイントは豚肉に多い。 水溶性ビタミンということです。
豚汁が登場しましたね。
豚汁は水に融けだしたビタミンB1もお汁を飲むことでのがしません。

ビタミンB1は細胞の中のミトコンドリアがエネルギーをつくるのを助けます。不足すると筋肉痛や肩こり、目の疲れ、エネルギー不足になります。

また体の中にたまった老廃物を排泄する役割もあるようです。

貧血にはビタミンB12と葉酸

上記表では測定をしていないのですが、鶏肉にビタミンB12と葉酸も豊富なようです。
ビタミンB12が不足すると重度の貧血をもたらすことで知られています。
葉酸も不足すると悪性貧血の原因となります。

乾燥肌にはビタミンA

レチノールはビタミンAとも呼ばれます。ニンジンなどにカロテンとして含まれているのもビタミンAです。
夜盲症にもいいのですが、皮膚や粘膜の角質化と皮膚の異常乾燥を防ぎます。

摂り過ぎると、皮膚の荒れ、痒みの原因になります。

脂溶性のため蓄えられるビタミンなので過剰になる危険もあります。ちょっとやっかいですね。

これ以上書くと、番組の丸パクリになり怒られそうなので、このあたりで。

最後にカルニチンについてだけ(笑)

 

生理活性物質

カルニチンは食肉に含まれる生理活性物質と呼ばれるものです。
実は赤身の牛肉にもっとも多く含まれます。

100g中
牛肉 135mg
豚肉 65mg
鶏肉 40mg

カルニチンは長鎖脂肪酸がミトコンドリアの中に入り、エネルギーの材料となるのを助けます。
長鎖脂肪酸はいわば、私たちが内臓や皮膚の下に蓄えている脂肪です。
この脂肪がミトコンドリアの中に入るのを助けます。
まさに脂肪燃焼効果があるといわれる所以ですね。

 

もっと書きたいことがやまほどありますが、ここらへんで。

ちなみに番組の最中に、豚汁がでてきましたが、ちょうどその時、豚汁を食べてました。
びっくりしました(笑)
豚脂汁
まあ、我が家は「豚脂汁」なんですけど。

糖質制限と血糖値

 

大手放送局でも糖質制限食に基づくダイエット特集が多くなってきましたね。

これまでに糖質制限を推進されてこられた多くの方々のご尽力にただただ頭がさがるばかりです。

しかしながらTV番組という特性上「100%伝える」のは難しいと思います。意図せぬ編集になる可能性もあります。

これからますます「糖質制限は危ない!」とか「糖質制限で痩せない、むしろ太った!」などの反論がでてくるのでしょう。

そのほとんどが「糖質制限」と「食事制限」がごっちゃまぜになった裏付けのないものなんでしょうが。

「糖質制限は危ない!」という方は「糖質(主にグルコース)は脳の栄養素だ!」とか「血糖値が低くなると突然死するリスクがある!」といいます。まあその言葉自体は間違っていないかもしれませんが、かなり知識不足だと言わざるをえません。

血糖値ひとつとっても人間は糖質の出来る限り少ない食生活で生きるべきなのがわかります。
そしてそれは人間の歴史の中で、もうずっとそうであったのです。

 

血糖値とは

血糖値とは血液中のグルコース(ぶどう糖)の濃度です。
エネルギーのもとであるグルコースは血液によって全身に運ばれます。
解糖系でもエネルギーになりますし、ミトコンドリアでTCAサイクルによってエネルギーになります。

まあ現代人の食生活では脂肪に変わってしまうのがほとんどなようですが。

人間の血糖値はだいたい平均的に100ml/dlに保たれているようです。食事後や空腹時にはもちろん上下があります。

これは肉食であれ、草食であれ、動物の血糖値もだいたい100ml/dlあたりだそうです。

エネルギーをつかって大空に羽ばたく鳥は倍以上の血糖値をもつようです。

反対にノロマな亀やナマケモノは血糖値が低いようです。

スローな動きの生活をすれば血糖値は低くていいのかもしれませんね(笑)

今この瞬間の血糖の状態をみるのは血糖値ですが、過去にさかのぼって血糖の状態を調べるのが、「HbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)」と呼ばれるものです。

HbA1cは、高い血糖状態が続くことで、ヘモグロビンという血液の中のたんぱく質が糖化されてできたものです。
このHbA1c値が高いと「糖尿病」のおそれがあるという目安になります。

HbA1cの正常値は4.3~5.8%で、6.5%以上だと糖尿病型と診断されるようです。

気をつけたいですね。

それでは人間や動物はこの血糖値をどう維持しているのでしょうか。

 

高血糖から守る仕組み

糖質を摂取すると消化され、グルコースが血液に吸収されます。すると血糖値が上がります。

そうなると膵臓から「インスリン」というホルモンが分泌され、血糖値を抑えようとします。

肝臓で一時的にグリコーゲンとして蓄えられますが、それも一時的です。余分なグルコースは脂肪酸に変えられ、脂肪細胞をどんどん大きくしていきます。つまり「太る」のです。

インスリン抵抗性が増して、インスリンの効き目が悪くなると、膵臓はインスリンを追加分泌します。これによって血糖値が乱高下するおそれもありますし、膵臓がぶっ壊れれば、もはや血糖は尿となり排出され糖尿病になります。ますます血糖値のコントロールは困難になります。高血糖は糖尿病以外にもさまざまな疾患の原因になります。

※インスリンは甘いものを摂取した時点から血糖値の上昇に備えて分泌されはじめるようです。食後すぐに血糖値を測定すると下がっているというケースもあるようです。

高血糖を解決する唯一無二の仕組みがインスリンです。

 

低血糖から守る仕組み

人間はなにもしなくてもグルコースをエネルギーとして使っています。脳みそもそうです。

グルコースしかエネルギーとして使えない目の網膜、赤血球などもあります。

また無酸素っぽい激しい運動をしたときにはグルコースが代謝されます。

血糖値が下がり始め、グルコースが血液中に不足しだすと、人間は脂質やたんぱく質からグルコースを作り出します。
いわゆる「糖新生」です。このとき解糖系であまった乳酸や体に蓄えられた脂肪、アミノ酸などからグルコースが肝臓(一部は腎臓)で作られます。

「グルカゴン」というホルモンがその糖新生のシグナルとして分泌されます。
二十四時間監視体制で血糖値が下がりすぎることのないようにしています。
※ちなみに肉食である猫は雑食である犬よりも糖新生が活発に行われているようです。人間も肉食になると糖新生が活発になるのかもしれませんね。

また「アドレナリン」、「コルチゾール」、「成長ホルモン」といったホルモンも血糖値の上昇を促すべく見守っているホルモンです。

低血糖になると脳は機能しなくなり、体も動かなくなってしまいます。昏睡したり、突然死したりする可能性もあります。

 

脂質代謝が健康的な人生への大きな一歩

ここでひとつ疑問がわきます。

高血糖状態から体を守るのは「インスリン」だけです。

低血糖から体を守るのは「グルカゴン」、「アドレナリン」、「コルチゾール」、「成長ホルモン」があります。

低血糖にならないようにしているホルモンは4つもあるのです。

どれかがうまく機能しなくても、その他のホルモンがセイフティーネットとして働いてくれます。

これに対して、高血糖から守ってくれるインスリンはひとりぼっちです。壊れればおしまいです。

人間の体がもともと高血糖をもたらす食事を想定しないで作られていると考えれば合点がいきます。

 

そして糖新生はおまけの機能ではありません。

人間の体からグルコースやグリコーゲンが枯渇すると、糖新生によって生命維持に必要なほとんどのグルコースを脂肪(グリセリド)などから作るようです。
また脂肪(脂肪酸)は細胞のミトコンドリア内でもTCAサイクルによってエネルギーに変わります。
脂肪酸を使うとグルコースよりも多くのエネルギーが産生されます。解糖系よりももっと大量のエネルギーです。

脂肪を活用してエネルギーをまかなうのが「脂質代謝」で、人間本来の病気にならない代謝であるといわれています。
炭水化物を極力制限し、たんぱく質と脂質たっぷりの食事が「脂質代謝」になる鍵です。

 

糖新生が活発に行われていると「ケトン体」も大量に生成されます

このケトン体がいままさに大注目を浴びているのです。

グルコースしか使わないと思われていた脳みそが実はこのケトン体もエネルギーとして利用できるのです。
しかも「アルツハイマー」にも有効とのことです。

さらに「がん細胞」はグルコースしかエネルギーとして利用できず、脂質代謝であることはがん克服につながるとして注目を浴びています。

Dr. Thomas Seyfriedは

「がんの餌はグルコースであり、がん細胞はグルコースによって成長し増大する。ケトン体エネルギーになったら、グルコースもインスリンもなく、がん細胞が成長するためのエネルギーを得ることができない」

と発表しました。元記事「Ketogenic diet beats chemotherapy for almost all cancers, says Thomas Seyfried」

 

 

あなたなら炭水化物中心の食事と高タンパク高脂肪の食事、どちらを今後も続けますか?

糖質制限ダイエットするとイライラする?

アンデス高原豚のラードディープフライ
アンデス高原豚のラードディープフライ

ローカーボダイエットをするとイライラするとか、肉食べすぎると攻撃的になるとか、そんな話題を良く耳にします。

たしかに私も糖質制限食を始めて最初の1ヶ月は毎日過ごすのにとてもイライラしていた記憶があります。

 

ひとつ確かに言えることは、糖質制限前よりも圧倒的にイライラは減っています。いえ、今はほとんどなくなったといってもいいと思います。
いろいろな悩みが四六時中、頭の中を渦巻いていた感じがします。
糖質制限前の私は多少短期なところもあって、耐えられないことがあるとすぐ爆発していました。

 

そんなことがウソだったかのように、糖質制限食を始めて、MEC食中心で、朝はココナッツオイルコーヒーだけの生活で、本当に穏やかな生活を送っています。
今はあまり悩まなくなり、目の前の課題にガシガシ取り組むことが多くなりました。イライラする暇が無くなったともいえるかもしれません。また今度どんな商売を展開していこうかと考える時間は楽しいひとときになりました。
本を読む時間もかなり取れるようになり、また集中力がまして、疲れ知らずで読み続けることができるようにもなりました。

 

夫婦仲も良くなるというもんです(笑)

 

面白いことに昨年12月に一旦スタンダード糖質制限へゆるめて、1月にスーパー糖質制限に戻したときに、最初の3日間は自分でもわかるくらいイライラしました。
ただ3日間ですぐにお腹周りが痩せ始め、停滞してた減量にスイッチが入るのを確認したとたんイライラが収まりました。

イライラもすべて糖質代謝のなせる技なのかもしれません。

 

糖質制限ダイエットのイライラの原因は?

かといって糖質を抜けばすぐイライラがなくなるのかというとそうでもありません。

私自身を例にイライラの原因を探ると

  • 炭水化物を求めてイライラ
  • 料理パターンが少なくてイライラ
  • パワー不足でイライラ

に集約できると思います。

炭水化物を求めてイライラ

みなさんご存知の通り、糖質制限食で抜かなければならないのは「砂糖」などの甘いものだけではありません。
糖質制限を始めてみようというひとは糖質を「甘いもの」くらいにしか認識していない場合が多いです。

それが「お米」、「パン」、「麺類」などの主食だとわかり、「じゃがいも」、「コーン」までに及ぶと、ほとんどのケースで「あ、それ俺だめだわ、だってご飯大好きだもん」と拒絶反応を見せます。

それを乗り越えたとしても、やはり昨日まで食生活の中心だった主食を抜くのはとても大変です。

ご飯などの主食が無く、おかずだけというのはやはり味気ないものです。 「ちょっとくらいいいだろう」と「やはりだめだ」という気持ちに挟まれてイライラしてしまいます。
また糖質制限な食品もいまだ少ないのが現状です。このあたりもイライラが増す原因だと思います。

料理パターンが少なくてイライラ

炭水化物中心の生活だとおかずはどうしても味付けは甘すぎたり、濃すぎたりします。
たっぷり甘いタレのかかったお肉一切れで「俺はごはん3杯も食べれる!」と豪語していたのですから。

糖質制限ダイエットでは肉、卵、チーズ、野菜が食事のメインになります。魚でもいいのですが。
まして今まで食材をおいしく味付けしてくれた小麦粉や砂糖などはアウトです。

となると最初に思いつくのは「ただ、ただ、焼く」だけです。

塩コショウで焼くのみ。

味がワンパターンになりますね。

そんな食生活をこれから続けなければいけないのかと思うと、とてもイライラします。

パワー不足でイライラ

これまでとまったく異なる食生活を送るわけです。普通のひとは主にグルコース(ぶどう糖)を燃焼させるという「糖質代謝」でエネルギーを作って生命を維持しています。
「脳みそはグルコースで動いている」と信じこんでいます。 「毎朝かならず主食を食べなさい」と刷り込まれてきています。
※グルコースは糖質です。

そんな食生活から急に糖質を抜くわけですから、最初は体がエネルギーをうまく作れず、また利用できません。
「本当に糖質を抜いて大丈夫なのか」という気持ちがつきまとい、イライラしてしまいます。
実はこれは多くの場合、糖質制限のつもりがただの「食事制限、カロリー制限」になってしまっているところから起きています。

 

イライラ解消法

イライラを根本的になくすにはエネルギーを生み出すエンジンを「脂質代謝」に切り替えなければなりません。
またその頃には味蕾も変化し、甘いものを受けつけなくなるでしょう。
糖質制限前まで自分が食べていたものが「なんてこんな甘いものを食べてたんだ」と気づくはずです。
ここまでくれば、糖質制限ダイエットは成功すると思います。

糖質制限ダイエットにとって減量は付随するものです。それよりも寧ろ、薬に頼らない、体・脳ともに健康的な体を作り上げることです。
体重は落ちなくても、体と脳の変化にびっくりすると思います。

イライラを解消する方法としては、

  • 糖質制限に詳しくなる
  • お料理好きになる
  • コンビニを活用する
  • 噛むことによって食事時間を増やす
  • 糖質制限仲間を増やす

が上げられます。

糖質制限に詳しくなる

糖質制限は栄養学、生化学に基づいた正しいダイエット法だと思います。
ただし、いままで刷り込まれてきたものを取り除かなければなりません。糖質制限の本を読んで、きちんと理解したうえではじめることがイライラを減らす肝心なことです。

脂質代謝に切り替われば、細胞のミトコンドリアが脂肪を燃やしエネルギーに変えます。
これはグルコースが同じミトコンドリアでエネルギーになるときよりも非常に効率が良いものです。

またケトン体と呼ばれるものを産生されやすくなり、脳みそのエネルギーになります。

また最低限のグルコースは糖新生で脂肪などから肝臓で作られます。これがあれば低血糖になることも基本的にありません。

こうした仕組みをきちんと理解しておけば、不安は取り除かれ、前に向かっていくだけです。

お料理好きになる

糖質制限食をはじめるときに問題なのは、ずばり食事です。

朝きっちりとご飯やパンを食べていたひとにすれば、いきなり食べるものがなくなってしまいます。

肉、卵、チーズ、魚、野菜は食べていいといわれても、それをどう調理すればいいのかわからなくなります。

肉卵チーズの料理をポンと目の前に出されても「これ本当に体にいいの?」と感じます。

糖質制限に詳しくなって、そうした不安を取り除くのはとても大切ですが、一番は「料理が好きになる」ことだと思います。

恐らく多くのひとが「ブロック肉」を自分で食べたことがないと思います。

牛であれ、豚であれ、鶏であれ、ブロック肉をうまく焼き上げるのはとてもむずかしいです。

「今日はどんなふうに焼いてやろうか」と料理自体をたのしくするのも手です。

それから徐々にレパートリーを増やしていけばよいと思います。

コンビニを活用する

また仕事がら外食が多くなるひとは、どうしても炭水化物中心の食事が待ち受けています。
糖質制限メニューのある飲食店はまだまだ少ないのが現状です。

飲食店のメニューからご飯だけぬけば、十分な糖質制限になるのですが、どうしても物足りなくなります。
おかずを増やせば、金額が嵩んでしまいます。
こうなるとどうしてもイライラします。

これを解消するのがコンビニです。主食なしのランチのあとに、コンビニで塩ゆでたまごがチーズ、もしくはアーモンドなんかを買って、もぐもぐすることで物足りなさが解消できると思います。
また夕飯のお肉や魚に添えるサラダなどはコンビニで手軽にてにはいります。
自分の焼いたお肉がサラダで彩られれば、イライラも減ります。

いずれ糖質制限がうまくいけば、いままでよりも圧倒的に少ない食事量でも満足感が得られます。むしろコストパフォーマンスは良くなります。

噛むことによって食事の満足度を増やす

食事からの満足度は噛むことによっても増します。
たいていの場合、太ってる人間の間での合言葉では「ごはんは飲み物」です。「カレーライスは飲み物」(笑)
食事の1時間後にはまたなにか摘んでいます。

食事は慌ててかき込むのではなく、ゆっくり噛んで食べることが重要です。

そうすることで食事の満足感もあがり、また代謝も上がっていく好循環が生まれます。

糖質制限仲間を増やす

糖質制限仲間を増やすことはとても重要です。フェイスブックなどにもいろいろなグループがあり、活動をおこなっています。
またご自分のお住まいの地域にもそんな仲間がいると思います。

こうした仲間の作る料理を参考にしたり、成功例や失敗例の意見を交わすことはとても大切です。

 

糖質制限食による「イライラ」は確かに起きます。その度合は、糖質制限食をはじめることになった理由によって大きくことなります。
このイライラ解消こそが糖質制限を成功に導く鍵です。

コレステロールはとても大事 コレステロールと糖質制限

私たちはコレステロールを上げすぎるなと刷り込まれてきました。
コレステロールを下げることをうたった医薬品や食品も多く出回ってますね。医薬品業界もこれで大儲けしてるわけですが。

 

HDLが高いといいとか、LDLが低いといいとか、そもそもコレステロールじゃないものをコレステロールと呼んでしまってます。

 

コレステロールは脂質です。リポタンパク質と呼ばれる粒子によって全身に運ばれます。

 

このリポタンパク質にLDLとHDLがあります。いわゆる悪玉コレステロールと善玉コレステロールと呼ばれているものです。
リポタンパク質は血液中のコレステロールや中性脂肪がたんぱく質と結びついたものです。

LDL(低比重リポタンパク質)は肝臓でつくられたコレステロールを各臓器に運び、余ったコレステロールを血管内に放置します。そのため悪玉と呼ばれます。

HDL(高比重リポタンパク質)は血管内壁に放置されたコレステロールを肝臓に運ぶ働きをします。善玉と呼ばれる所以です。
※リポタンパク質にはこのほかにVLDLとカイロミクロンがありますが。これらはまた別の機会に。

 

血液検査でコレステロールが高いとお医者さんに怒られます。ですがコレステロールが高い=死に直結することではありません。
長期にわたって高いコレステロールで体内に蓄積されすぎると問題を引き起こします。
HDLが高いからいいとかLDLが低いからいいという単純なものではないようです。バランスが大切です。

 

コレステロールは成人の体内に100g~150gあるといわれています。
※意外に少ないですね。

コレステロールは体内で合成されるものが多く、食事から摂取される量はほとんど気にしなくてよいのです。
寧ろコレステロールの排出がきちんとできるかぎりでは、積極的に取らないといけないかもしれません(根拠はありませんが)。
コレステロールは体内で合成されるのですが、実は、分解はされません。余分なコレステロールは体外に排出されます。

コレステロールの役割としては、

  • 脳の機能を保護する
  • ステロイドを作る
  • 体の細胞膜を作る・修復する
  • 骨を強くする

が上げられます。

 

脳の機能を保護する

成人体内のコレステロールのうち約4分の1が脳に集中しています。
他のの神経系にも集中しており、脳を含めると全体の約3分の1にもなります。
情報が伝達されるときに情報が正しく伝えられるように神経細胞の神経線維を保護しています。

 

ステロイドを作る

コレステロールから体内で合成される物質はステロイド核というものをもっていて総じて「ステロイド」と呼ばれます。

「ステロイド」って聞いたことありませんか?

ステロイド入り薬はアトピー皮膚炎などで使われますよね。ただし使いすぎると悪いとも。
どちらかとゆうと悪いイメージのほうが多いのかもしれません。

体内で合成されるステロイドは人間の生命にとってとても大切なものです。

代表的なものをあげていきます。

胆汁酸

コレステロールは肝臓で胆汁酸に変化します。胆汁酸は、アミノ酸のグリシンやタウリンと結合して抱合体となり、胆嚢に蓄えられます。
ステロイド核をもったまま胆汁酸に変化します。
そして肝臓でヘモグロビンから作られるピリルビンなどとともに十二指腸に排泄されます。

排泄された胆汁酸は「脂肪の消化」を助けます。これは糖質制限にも重要ですね。

また腸内細菌によって変化し、糞便中に排泄されます。

テストステロン(男性ホルモン)

男性ホルモンで知られるテストステロンもコレステロールから作られます。

なんと睾丸の間質細胞と呼ばれるところで作られます。

男が男らしくあるために必要なホルモンです。

筋肉質になったり、ヒゲが生えたり。

足りないと草食系男子になってしまうのでしょうか(笑)

エストロゲンとプロゲステロン(女性ホルモン)

女性ホルモンと呼ばれるエストロゲンは女性らしい体を作るのに使われます。
プロゲステロンはエストロゲンとともに赤ちゃんを作りやすい環境を整えます。
※この仕組はちょっと長くなるのでまたの機会に。

副腎皮質ステロイドホルモン

副腎とは腎臓の上にある小さな臓器です。実は一口に副腎皮質ホルモンといっても50種類以上あります。

糖質制限で大事な「糖新生」を活発にします。
※まあ、これが言いたかっただけなんですけど(笑)
腎臓にはたらきかけて「電解質(ナトリウムイオンなどのミネラルイオン)」の尿中への排出を促進します。
細胞の核自体に作用してRNAやたんぱく質の合成を盛んにします。

ステロイド系の医薬品を使うと、特に治療薬がない病気(アトピーなど)に効果があったりしますが、多様すると体内でのステロイド合成が起きなくなり、問題が生じてきます。

 

体の細胞膜を作る・修復する

コレステロールは細胞膜の構成成分です。細胞膜は、細胞内部を外部から保護する役割があります。
細胞膜を守り、修復する必要があればコレステロールが使われます。

 

骨を強くする

太陽の紫外線を浴びるとコレステロールになる一つ前の物質(7-デヒドロコレステロール)から人間の皮膚でビタミンDが合成されます。
ビタミンDは腎臓や小腸、骨などに信号を送るホルモンですが、カルシウムの吸収、再吸収を促進して、骨の代謝に大きな役割を果たします。

 

コレステロールって聞くと、悪いばかりのイメージですが、とても大切なんですね。
いまいろいろな問題もコレステロール不足が起こしてる感すらありますね。

ミトコンドリアを増やして代謝を上げる

ダイエットをするとき「代謝を上げることが大切」ということはよく耳にします。

そもそも代謝ってなんなんでしょう。

代謝は英語で「metabolism」メタボです。

うん?メタボ?

メタボといえばなんやら怪しげな病気のような印象を受けます。

メタボとは「metabolic syndrome」メタボリックシンドロームのこと。wikiによると「内臓脂肪型肥満に高血糖・高血圧・脂質異常症のうち2つ以上を合併した状態をゆう」そうです。

日本語では代謝症候群というらしいです。

どうやら人間が健康的に生きていくためには、この代謝がきちんと活発に行われているのが大切なようです。

 

代謝とは

代謝により体内の栄養素をエネルギーに変えて「燃やす」ことで人間は生命を維持するだけでなく、筋肉を動かし運動したりすることができます。

代謝には、

  • 【生活活動代謝】 家事・仕事・運動による代謝で1日に消費されるエネルギーの2~3割程度
  • 【食事誘導性熱代謝】 食事することで体がポカポカとなる代謝 約1割程度
  • 【基礎代謝】 心臓や血液循環、体温維持など、生命維持に不可欠なエネルギー代謝 6~7割程度

があります。

基礎代謝が一日に使うエネルギーの大部分を占めるんですね。

「基礎代謝を上げよう」という言葉はダイエット特集などでよく目にします。

そしてどうやら、内臓脂肪が蓄積しすぎてしまうと、この代謝が落ち、様々な形で体に不調がでるようです。

 

代謝を上げるにはミトコンドリアを増やす

エネルギーと漠然にいいますが、人間などの生物のエネルギーとは、ずばり

「アデノシン三リン酸」です。「adenoosine triphosphate」、略してATPと呼ばれます。
体内のあちこちにこのATPがあり、「生命のエネルギー通貨」とも呼ばれています。

アデノシン三リン酸(ATP)
アデノシン三リン酸(ATP) *画像はwikipediaより借用

上記画像の左側にリン酸(P)が3個結合しています。ATPのTはTripleの略ですね。

この一番左端のリン酸が切り離れるとき、まさに爆発して、エネルギーになるそうです。

リン酸が一個切り離されるとATPは「ADP」になります。Dual(二重)の略ですね。

そしてADPのPがもうひとつ切り離されると、リン酸はのこり1個となって「AMP」になります、MはMono(単体)の略です。

信じられないのですが、私たちは普通に生活していても一日40kgのATPを消費するそうです。
爆発したATPはすぐにリン酸がくっつけられ、再利用されます。
体内のあちことでATPの消費と再合成が行われていることになります。

 

ATPはどうやって作られる?

ATPの材料になるのは、3大栄養素の糖質、脂質、たんぱく質です。体内に蓄えられた脂肪ももちろん有力な材料候補です。
そして必要なのは酸素です。上記の化学式でもわかるようにリン酸の周りに酸素がくっついています。

そして今回のテーマ「ミトコンドリア」こそがこのATPを生産するエネルギー工場なのです。

※「ミトコンドリア」ときいて、思い浮かべたそれはたぶん「ゾウリムシ」です(笑)
ミトコンドリアはこんな形です(といってもいろんな形になるみたいです)。

ミトコンドリア
ミトコンドリア *画像はwikiより借用。

細胞の中にいるミトコンドリアは、たとえばグルコース(ぶどう糖)を取り入れ、水と二酸化炭素を作るときにATPを作ります。
酸素を吸って、二酸化炭素が排出されるのはこのためですね。
ダイエットを始めて2~3日で「体重が減った!すごい!」と言っている方には残念ですが「水」作られ体外に出ただけです。
そしてATPを利用することで人間は生命を維持することができます。

このミトコンドリア内でATPが作られることは「TCA回路」や「クエン酸回路」と呼ばれます。

グルコースだけでなく体内の脂肪を分解して代謝を上げてくれるのもミトコンドリアです。アミノ酸や脂肪酸の分解物や乳酸などもミトコンドリア内のTCA回路でATPとなります。
ビタミンやミネラルはこのTCA回路がうまく機能するのに必要です。

TCA回路では1個のグルコースから38個のATPを作るそうです。

その工場が増え、エネルギーが活発に生産されるためにはミトコンドリア自体が増えることが大切です。

 

ミトコンドリアをどうやって増やすのか

運動などによってエネルギーの必要性が高まれば、もっとミトコンドリアを増やしてエネルギーを作ろうということになります。
ただし、やみくもに激しい運動をしても、ミトコンドリアは増えないようです。

じつはATPは「解糖系」というプロセスでも作られます。

嫌気性代謝

体内に摂取されたグルコース(ぶどう糖)は「酸素がない状態」では解糖系というプロセスの途中でATPを作り出し、すぐに活用します。
解糖系でエネルギーが作られることを、酸素を嫌うことから「嫌気的代謝」と呼びます。

嫌気的代謝では酵素の働きによって、酸素がなくてもグルコースからATPを作ります。そのスピードは早いです。

ただし解糖系では1個のグルコースから2個のATPしかできません

「無酸素状態で、早くエネルギーを作れるが、量が少ない」のです。

強度の筋トレや全力ダッシュなどの無酸素運動が長く続けられないのもこのためです。
しかも乳酸(酸素がない状態でのピルビン酸)も作り出します。

言い換えると「呼吸がぜいぜいなるような運動は脂肪を直接的には燃やさない」ということにもなります。
もちろんグルコースが枯渇し、糖新生によって脂肪がグルコースに変われば話は別ですが。

好気性代謝

無酸素運動でATPが活用されると、ADPになり、さらにそれがAMPになります。
ATPがAMPまでになるのは無酸素運動のときだけです。

AMPが増えるということはエネルギーが不足しているとう信号です。
このAMPが体内で増えるとき、そのときがミトコンドリアの出番なのです。TCA回路が活動しはじめます。
ミトコンドリアはエネルギーを作り出そうと脂肪と酸素を取り込むようになります。
だから無酸素運動の最中は「ぜいぜい」と呼吸が荒くなり、酸素を必死に取り込もうとするのですね。
酸素が大好きな代謝なので「好気性代謝」とも呼ばれます。

好気性代謝ではグルコースももちろん材料となりますが、脂肪を利用するほうが効率よくエネルギーとなります。

「有酸素状態では、体内にある脂肪を活用し、効率よく多くのエネルギーを作れる」のです。

 

ミトコンドリアを増やす

人間がゆっくり生活をしているとATPがADPになった時点ですぐにリン酸化がおきATPになります。
無酸素運動がATPがAMPになるまでエネルギーを使います。

そして体内にAMPが増えると、ミトコンドリア内で脂肪を燃やしATPを作るように促します。
ただし、ミトコンドリア内でATPを作るためには酸素が必要です。

筋トレや腹筋、スクワットなど強度の高い運動をやるとAMPが増え、休憩して酸素が入ってくるとミトコンドリアが脂肪をエネルギーに変える。
短い無酸素運動とゆっくりな有酸素運動の繰り返しで、ミトコンドリアが活発に動きます。
そしてそれは、ミトコンドリア自体を増やそうということにつながります。
ミトコンドリアが増えれば、基礎代謝があがります。

 

ミトコンドリアと糖質制限

糖質制限をしているひとは体外から摂取するグルコースが少ないです。
そのため、糖新生というプロセスで体の脂肪を分解し、グルコースを作ります。大部分のグルコースは糖新生で作られます。
またTCAサイクルでミトコンドリアが脂肪をせっせとエネルギーを使うことで、激しい運動をしなくても痩せていきます。 そこに筋トレなどの無酸素運動とゆっくりな深呼吸で休憩、これを繰り返せば、ミトコンドリアも脂肪をどんどん使います。

「糖新生」と「ミトコンドリア」でがんがん代謝があがるので、おいしく食べながらダイエットできるのですね。

 

追記:ATPがふんだんにある場合はどうなるのか

現代人のワークスタイルと食生活ではATPが不足するということにはなかなかなりません。
炭水化物中心の生活であれば、ATPの原料であるグルコースは過剰になります。

過剰になったグルコースは肝臓でグリコーゲンになり、貯蔵されますが、量もごくわずかです。

さらに余ったグルコースは脂肪酸に変えられ、脂肪細胞になります。
「内臓脂肪」や「皮下脂肪」としてどんどん蓄えられるのです。

増えすぎた内臓脂肪は、さまざまは悪い物質を分泌して、代謝を落としたり、生活習慣病をもたらします。

スーパー糖質制限で江部康二先生講演会に望みます。

3月1日開催「糖質制限・江部康二先生講演会」を江部先生のブログ「ドクター江部の糖尿病徒然日記」でもご紹介いただきました。
すでに全国よりお申込みがあり、ビックリしております。大分の方はぜひご参加ください。

 

私事ですが

12月初旬から先日まで「スタンダード糖質制限」に戻しておりました。

そして昨日から「スーパー糖質制限」をあらためて実践しております。

ただいま体重90kg。 12月から全然変わってません(笑)

「スーパー糖質制限」で体重をできれば70kg台にのせた上で、江部先生の講演会の臨みたいと思います。

キーワードはもちろん「おいしく、たのしく」です。
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