九州食肉学問所の鹿児島黒豚純焼きラード

fat(脂肪)というもの その2

九州食肉学問所の鹿児島黒豚純焼きラード
九州食肉学問所の鹿児島黒豚純焼きラード

牛肉と脂肪

部位によってばらつきはありますが、お肉には少なからず脂肪がついています。栄養学的にいえば脂質ですね。
部位によるばらつきよりも食べたえさによる影響が大きいようです。

牛肉における栄養素の違い
牛肩肉 100gあたり
三大栄養素 たんぱく質 脂質 炭水化物
グラス肥育牛肉 20.5g 8.6g 0.3g
穀物肥育和牛 18.7g 17.7g 0.0g

 

穀物(グレイン)肥育された黒毛和牛やアメリカ産肉は、牧草(グラス)肥育されたオーストラリア産やニュージーランド産牛肉よりも倍以上の脂質になっています。こんなところからも炭水化物中心の牛が脂質をためやすいことがわかります。もちろんえさだけが原因じゃないかもしれませんが。
※オーストラリア産やニュージランド産牛肉が必ずしも牧草肥育とはかぎりません。日本向けには仕上げに穀物肥育する場合がほとんどです。

脂質とは

このグラスで育ったか、穀物中心でそだったかは脂質自体の質にも影響するようです。
脂質は消化される過程で膵臓のリパーゼによって脂肪酸(fatty acid)とグリセロールに分解されます。
今回重要なのは脂肪酸です。

脂肪酸の種類
脂肪酸の種類

ざっくりゆうと飽和脂肪酸(saturated fatty acids)は常温で個体です。バターやラード、ヘッド(牛の脂)などに多く含まれます。
不飽和脂肪酸(unsaturated fatty acids)は常温で液体。このうち一価不飽和脂肪酸(monounsaturated fatty acids)はオリーブオイル、ナタネ油などに多くです。肉類にも多く含まれます。
多価不飽和脂肪酸(polyunsaturated fatty acids)は魚のDHAやEPAなどがあるのですが、私達が日常よく使うサラダ油などの食用油にも多く含まれています。

この多価不飽和脂肪酸は酸化されやすいという特徴があります。

「fat」 Jennifer McLaganによると

酸化した脂肪は病気を招いたり、ヒトの細胞のDNAを傷つける。多価不飽和脂肪酸はヒトの免疫システムを抑圧する。また必須脂肪酸であるω-6脂肪酸及びω-3脂肪酸のバランスに影響する

といっています。
このω-6脂肪酸及びω-3脂肪酸は人間の体内で合成できず、食事などから摂取する必要があります。

理想的なω-6脂肪酸とω-3脂肪酸の割合は2:1だそうです。
多価不飽和脂肪酸のにはω-6脂肪酸が多く、その摂取が多くなると、通常の20倍のω-6脂肪酸を体内に取り込むケースもあるようです。

ω-6脂肪酸(リノール酸)の過剰摂取はガンや心臓病、そして肝臓の病気、発達障害(learning disorder)、肥満、免疫不全(malfunction of the immune)、生殖器系や消化器系の不全につながりやすい。

そうです。

牧草肥育された動物の肉やその乳でできたバターにはω-3脂肪酸が多く含まれるのですが、穀物肥育されたものはω-6脂肪酸の含有量が多くなるようです。

牧草肥育された牛肉などは昔は見向きもされませんでしたけど、当店がかなり前から取扱しているオーシャンビーフ(NZ産)なんかは見直されてくるかもしれませんね。オーシャンビーフは抗生物質不使用、成長ホルモン剤不使用、遺伝子組み換え飼料未使用です。穀物飼料についてはそもそもほとんど使ってないからなんですけどね(笑)

あとは羊肉でしょうか。これも最近値段が上がってきています。

健康な食事をしようとすると高くつく時代になっていますね。

脂肪の勉強はまだまだ続きます! 間違って書いてることがあればご指摘ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です